耐える女-共依存

「みんなはあの人のことダメな男っていうけど、私は大好きなの。私がついていないと彼はもっとダメになってしまう」

尽くすタイプの女性がよくこんなことを言います。

また、暴力を振るう男性に酷い目に会わされているように見えるのに、絶対に離れない女性も結構います。

周りからすれば、不思議です。

しかし、たとえば、暴力を振るう男性と別れて、彼が病気になったり、自殺したり、犯罪を犯して刑務所に入ったりすると、彼女は私が彼を見殺しにしたと考えます。

逆に言うと、私が存在して彼の世話をしている限り、彼はなんとかダメにならないでいられると信じているんですね。

彼の運命は彼女が握っている。

彼女は男性に暴力を振るわれ、一見虐げられてはいるように見えます。

しかし、実は彼女の方が彼を支配しているんです。

彼女の人生の目標は、彼の世話をすることになっているわけです。

こういった愛情に見せかけた支配のことを、「共依存」と呼びます。

そしてこの女性のような、いわゆるどうしようもない人を支援し、愛情に見せかけた支配を行う人のことを「イネイブラー」と呼びます。

イネイブラーには男性も女性もいるんですが、日本では女性が多いと言われています。

日本では「耐える女」は美徳だとされているからでしょうか。

イネイブラーの女性は「彼の暴力に耐えて一緒にいることが私の愛の証明だから」などと言いながら彼と別れません。

しかし、これは愛ではなく、「彼の世話をすること」が彼女の人生の目標になっているんですね。

彼女は耐える女を演じながら男性を支配し、自分の方は空っぽ・・・。

そして、空っぽの自分を認めるのは嫌だから、よりいっそう男性に固執する。

これは自分にも男性のためにもなりません。

自分にそうした傾向があると感じた方は、一度立ち止まって考えてみてください。

あなた自身の行動が支配になっていないかをチェックするんです。

支配の行動が「愛」という言葉で表現され、ごまかされていませんか。

どんなに好きな人でも、その人とあなたとは赤の他人であることを認めましょう。

赤の他人である恋愛相手がどんな状況でどのような問題を抱えていても、それはあなた自身の問題ではありません。

自立しましょう。

あなたがあなた自身の人生を歩むことが、共依存にならない唯一の有効な手段です。

最後に付け加えておくと、共依存は男性同士や女性同士でも見られます。

では。

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