
暇なので、かなり前に録画しておいた「ラ・スクムーン」というフランス映画を見ました。
1972年制作ですからものすごく古い映画ですが、結構面白かったですね。
主演はジャン=ポール・ベルモンド。いいなあ。大好きです。
彼はよくアラン・ドロンのライバルと言われますが、フランスの人気投票ではずっと上でした(最近の人はドロンもベルモンドも知らないでしょうが)。
イケメンではないものの、何とも味がある顔をしていますし、演技も素晴らしい。
ストーリーはいわゆるギャング映画(フィルム・ノワール:film noir)で、特に説明するほどではありません。
ただ、殺人で刑務所に入れられた主人公とその相棒が、第二次世界大戦直後にドイツ軍が埋めた地雷を除去することを条件に特赦(減刑)を得るところに興味を引かれました。
これは文字通り命と引き換えの作業なのですが、占いを信じない主人公がある日、突然気が弱くなり囚人仲間の占い師に手相を見てもらいます※。
※欧米にも手相占いはありまして、英語ではchiromancy(フランス語でもほぼ同じのchiromancie)と云います。起源は古代ギリシャにまで遡るらしく、現在ではジプシーなどが得意としています。
その時の占い師の反応が面白かったんですね。
占い師は主人公の掌を見るなり「今日は調子が悪い」と言って、席を立ってしまいます(字幕では「自信がない」になっていましたが、フランス語のセリフではこう言っていました)。
こういうことはよくあると思います。
クライアントに言えないことが。
私なんかもこれで悩むことが多いんです。
まあそれはいいとして、大体の人は主人公に何か起きると思うでしょうが、実際には主人公の相棒が爆発で片腕を失ってしまいます。
少しひねりが効かせてあったわけですね。
その後、主人公と相棒は釈放され、ギャングに復帰します。
そして相棒が新興ギャングに殺され、主人公が復讐に向かうところで映画は終わり。
まあ、興味のある人はビデオでもレンタルして見てください。
ついでですが、主人公の恋人を演じたクラウディア・カルディナーレ(イタリア人)は当時一世を風靡したセクシー女優でなかなか見応えがありますよ。
では。