ちょっと衝撃的な話ですが、デンマークのシンクタンク「幸福度研究所」が実施した実験の結果わかったことです。
その実験では、約1000人を対象として、フェイスブックを1週間中止してもらう人のグループとそのまま続けてもらう人のグループの二つに分けました。
すると止めた人たちのグループの幸福度は上がったとのことです。
その理由を上記のシンクタンクはこう説明しています。
人はプライベート空間とパブリック空間を持っています。
そして、プライベート空間ではありのままの自分を愛することができる。
つまり、一定の条件の下に自分を尊重できるのではなく、無条件に尊重できるわけです。
比較することもしません。
だから満足度が大きい。
ところが、これがパブリック空間になるとどうしても他人と比べることが多くなり、自分を卑下したり、場合によっては背伸びしようとします。
ストレスが大きくなるんですね。
そして、SNSの登場によって、プライベート空間とパブリック空間の境界が曖昧になったために、プライベート空間でも自己尊重が低下して、幸福度が下がってしまいましたというわけです。
とは云え、こんなことを言われても、止められない人も多いでしょう。
そして、もう一つ問題があります。
それは、本当にそのままの自分を受け入れて、満足している人がいるかどうかです。
かなり楽観的な人でも自分を100%受け入れて、それで幸せだと思えるなんてことはないんじゃないかな。
もしいるとすれば、悟りに近いような気もします。
さらに言えば、自分に足りないところがあるから、人は努力します。
このままでいいなんて考えたら、それ以上の成長や発展は望めないでしょう。
それに自己充足感が過剰だとは他人から憎まれることも多いですからね。
むつかしいところです。
それから、SNSは他人から注目されたいとの欲求を満たすものだから、こんなに流行っているわけです。
注目されるということは当然批判もされますし、自尊心を傷つけられます。
だけどそんなことは百も承知なんですね。
それだけの中毒性のある魅力があるということでしょう。
だから止めたほうが幸せになれるなんて言われても聞かない。
彼らにとってはSNSを続けることが幸せなんですから。
結局のところ、SNSを止めた方が幸福になれるなんて主張は見方が一方的にすぎるでしょう。
では。