パリ症候群について-憧れのパリで適応障害

You Tubeのある番組を観ていると、「パリ症候群」について話していました。

私もかなり前のブログに書いたのですが、あまり一般的に知られているとは思っていなかったので、ちょっとびっくりしました。

なので再度取り上げます。

まず、パリ症候群(仏: syndrome de Paris*)を簡単に説明すると、「流行の発信地」などといったイメージに憧れてパリで暮らし始めた外国人が、現地の習慣や文化などにうまく適応できずに精神的なバランスを崩し、鬱病に近い症状を訴える状態を指す精神医学用語である(出典 : Wikipedia)。

一言でいえば、憧れを抱いてパリに住む日本人を襲う適応障害の一種ですね。

具体的な症状としては「日常生活のストレスが高じ、妄想や幻覚、自律神経の失調や抑うつ症状をまねく」とされています。

1991年(平成3年)に、パリ在住の精神科医の太田博昭が同名の著書を出版し、それ以降この症状が認知され始めたそうです。

そして、のちに「リベラシオン」などのフランスの新聞やBBCなどの各国のメディアでも紹介されています。

発症者で多いのは、裕福な家庭に育った20∼30代の日本人女性とされていますが、彼女たちの多くは、小説や映画などによってつくられたイメージ、「街中をファッションモデルのような人たちが歩いている」や「みんなルイ・ヴィトンを身に着けている」

を真に受け、パリに憧れてやって来た挙げ句、現実の姿との大きな違いに驚くわけです。

さらに、リベラシオン紙によれば、「日本人はフランスに三ヶ月程度滞在すると、主に言語に絡む壁に突き当たり、語学力を笑われた、自分が好かれていないなどと医師に訴えるケースが多い」とのことです。

ただ、私がパリにいたときには、この説を真に受けている人は、少なくとも私の周りにはほとんどいなかったと思います。

それに、私にいわせれば、「パリ症候群」なんて単なる強度の「ホームシック」ですね。

パリだけに見られるわけではない。

アメリカやオーストラリア等で同様の問題がないとはとても思えません。

他の国と比べてフランス語という難しい言語の壁がパリ症候群の原因の一つであるとの指摘も、言葉の壁はどこの国でもあるはずで、英語が通じないのはフランスだけのことではないはずです。

上記の*で示した「syndrome」という単語を見てわかるようにフランス語と英語には発音が少し違うだけでつづりがまったく同じ単語がかなりあります(一説によれば約700語とされています)。

ですからフランス語を学ぶことは思うほど難しくないんです。

私の知る限りでは、本当に精神に変調を来たして引きこもりになったり、日本に帰った人間は、勿論いないことはないのですがほんの一握りでした。

それに、自分の想像と違う程度のことで神経が参るようでは、どこの国に行っても同じでしょうし、下手をすると日本にいてもちょっとしたことで精神に変調をきたすかもしれません。

前にも書きましたが、日本社会に溶け込めない人間が外国でなんとかなると思うのは勝手ですが、甘いというしかないですね。

仮に「パリ症候群」なるものがあるとして、その原因である幻滅を避けるためには、フランスのことをできるだけ事前に調べておくことでしょう。

長期留学を考えているのなら、その前にできれば短期の旅行をして、現実を目で見ることです。

ついでにいうと言葉はある程度勉強しておいたほうがいいでしょうね。

日本で勉強したことが、実際の生活には余り役に立たないことも多いのですが。

それから、これは私見なのですが、食べ物にうるさいというか、日本食(日本化された外国料理を含む)しか受け付けない人は外国での生活に向いていません。

今はパリでも気軽に日本食が手に入るようになったものの、まだまだ結構値段が高いですし、どうしても食べられない場合もあります。

やはり何でも好き嫌いなく、かなり質素なもの(たとえば学食で出される料理)でも美味しく食べられた方がいいでしょう。

では

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