
昨日までの文章にやや続いています。
最初にお断りしておくと、今日のテーマは、Amebaブローガーのるいさんの記事「突然ですが男性ってムスコンプレックの人多くないですか?」から着想を得ました。
また、相変わらず上野千鶴子氏の著書を参考にしています。
ということで本題に入ります。
昨日は男性の理想の女性についての幻想を取り上げましたが、今日は男性の性的幻想の話をします。
男根に関わる幻想ですね。
男根と書くと若い方には分からないかも知れませんが、要するに男性性器、つまりペニスのことです。
男には子供のときから自分の性器にものすごいこだわりがあります。
ある意味ではアイデンティティなんですね。
友達と比べ合い、自慢したり、卑下したり。
立派なものを持つ男は、大いに勝ち誇り、態度も自信に溢れたりします。
よく自分のペニスが大きい、長い、太い、中には硬いなんてことを自慢する人がいますよね。
反対に粗末なモノしか持たない男は引け目を感じ、コンプレックスを持つ。
しかし、女性が自分の性器の形を自慢したり、他人と比べたりすることはないんじゃないかな。
男である私にはよくわからないので、間違っていたら失礼します。
そして、男性は自分の性器の性能にも幻想を抱いています。
ペニスで女性を夢中にさせ、支配することができると考えている。
上野千鶴子氏がいうとおり、多くの男性が「こいつはオレのこれがよくって、離れられないのさ」と女性をかたわらにしてうそぶくことを夢見ます。
いわゆるファロクラシー(男根至上主義)ですね。
暴力による支配でも、権力による支配でも、経済力による支配でもなく、性による支配。
究極の支配であり、男根こそが男性の優越性の源だというわけです。
しかし、男性は女性の感じている姿を見て、女を支配していると喜びますが、実際には女性の方がイッタ様子を男性に見せることで男性をコントロールしているのです。
その方が自分にとって有利だから。
あるアンケートによれば、女性の70%がオーガスムを演じる、または演じたことがあるとのことです。
「いやいやそんないことはない。オレの奥さん(または彼女)は本当にイッテいるはずだ」と、性における男性の優位性を揺るぎないものとして、反発する男性も多いでしょう。
しかし、彼らは自分たちのなけなしの矜持を守るために、現実から目を逸らしているだけです。
ファロクラシーや性による支配など、幻想にすぎないのに。
繰り返しますが、男性は性的幻想の中で生きており、ペニスはアイデンティティに直結しています。
現在のように女性が徐々に社会進出を果たしつつある状況では、最後の砦として、余計にこうしたファロクラシーにしがみつこうとする男性がますます多くなるでしょう。
現実の女性と向き合わず、昨日書いたようなわけのわからない理想の女性像を押しつけたり、いたずらに根拠のない男性の優位性を主張する。
そうすると、童貞がもっともっと増えていくのかなあ。
最後にアドバイスを一つ。
なかなか別れてくれない彼がいる方は、「あんたはセックスが下手だから、もう嫌だ」と言ってあげてください。
これで彼のプライドは粉々になり、当分立ち上がれません。
別れも受け入れてくれるはずです。
ただし、激高した彼が暴力を振るう恐れがありますので、注意してくださいね。
では
追記:ついでに書いておくと、ペニスが大きい、長い、太い、硬いから良いというのも幻想です。性能にはほとんど関係ない。なのに多くの男性はそんなことばかり気にして、女性を本当に喜ばせるための努力をおろそかにしています。