
録画しておいたかなり昔の映画「ジュノ」を見ました。
なかなか面白かったですね。
一応作品を紹介しておきます。
「ジュノ」は2007年に発表されたアメリカ映画で、第80回アカデミー賞の作品・監督・主演女優・脚本の4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞しています。
しかし、脚本を書いたディアブロ・コディは、元ストリッパーで、なんと本作がデビュー作なのです。
ストーリーを要約すると16才の女子高校生が妊娠する話です。
彼女は同級生でバンド仲間の男の子とセックスします。
しかし、その時は恋人だとは思っていないんですね。
要するに興味本位です。
そして、たった一度の行為で妊娠してしまいます。
ここからが面白いんですが、彼女はあまり悩まないんですね。
最初は堕そうと考えますが、すぐに考え直し、産むことにします。
しかし、自分では育てられないと冷静に判断し、里親を専門紙で探しあてます。
すぐにセレブなカップルが見つかりました。
それで両親に報告します。
報告ですよ、相談ではなく。
相手の男の名前も簡単に教えます。
この両親もずいぶんとクールなんですね。
父親は相手がわかっているのに、顔面にパンチを入れてやるなんてジョークを言うものの、実際には怒鳴り込み行くわけでもなく、何もしません。
母親(父親の再婚相手ですから継母ですね)も全然動じず、彼女を応援します。
それから彼女の高校の生徒や教師もまったく騒ぎません。
もちろん、噂にはなりますが、学校から処罰されるわけではなく、生徒たちも彼女を特にイジメることもありません。
また、相手の男の子もジュノが妊娠したのを知っても何もしない。
診察にはついていきませんし、彼女の決定にまったく口を挟みません。
彼女もまったく相談しないんですが。
要するにこの映画では誰も深刻には悩まないんですね。
あっけらかんとしていると言うか、特にジュノは飄々としています。
例外は子供を貰おうとするカップルですね。
奥さんは本心から子供が欲しいんですが、夫は付き合いという感じです。
それで、ジュノと仲良くなって(これもある意味では、ジュノがあまりに無警戒だから悪いんですが)、奥さんとの離婚を決意します。
ここで、ストーリーのヤマをばらしますので、知りたくない人は飛ばしてください。
しかし、ジュノは奥さんが1人になっても子供を上げるんです。
そして、自分が愛しているのはやっぱり同級生の彼だと気づき、付き合いをやり直します。
赤ん坊のことは一応なかったことにしたようです。
この映画を見て、一番感じるのは日本とアメリカではかなり展開が違うなあということです。
日本だったらものすごくドロドロしたドラマになりますよね。
たしか、「14歳の母」なんてのがありました。
まあ、こちらは中学生の妊娠の話ですから、より深刻だったのかも知れませんが。
ただ、「ジュノ」も映画ですから、これがアメリカでは当たり前だと考えるのは危険かな。
実際にかなり議論があったそうです。
しかし、沢山の人が共感したからこそ、この映画が大ヒットし、評価も高かったのでしょう。
日本でも未成年者の妊娠に対する認識がもう少し変われば、悲惨な子棄て等がなくなるのではないでしょうか。
この問題は複雑なので、また機会を見て、取り上げたいと思います。
では。
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