
You Tubeのある番組を見ていると、SNSで素敵な意見を発信している女性が紹介されていました。
その発言とは以下のようなものです。
「私を高級寿司屋に連れて行ってくれるリッチな男性は多いのですが、『あがり』なんて言葉が出た瞬間、もう着信拒否にLineブロックです」
どうです、なかなかでしょう。
要するに、自分はモテモテで、その上、スノッブじゃないといいたいのだと思いますが、突っ込みどころが多くて、どこから始めればいいのやら。
まず、いちおう「『あがり』なんて言葉が出た瞬間・・・」について説明します。
「あがり」とはいわゆる符丁(隠語)、つまり店側の人間が仲間うちで使うものなので、それを口にするようなダサイ半可通の男とは付き合いたくないというわけです。
しかし、申し訳ありませんが、あさはかとしかいえないですね。
本当にあさはか、あさはかの夜は更けゆくといった感じ(下手なシャレですみません。誰もわからないだろうと思いつつも、若い頃好きだった美人歌手西田さち子さんのヒット曲「赤坂の夜は更けて」をもじりました)。
それはそうと、彼女と「リッチな男性」はどんな関係なのでしょう。
彼女はキャバ嬢かホステスなのかな。
いや、それだと、お客さんですから、どんなに気に入らなくても、着信拒否やLineブロックはしないはずです。
友人かな。
だとしても、高級寿司屋に連れて行ってくれるというのは腑に落ちませんね。
高級な寿司をよく奢ってもらうというのは友達とはいえない。
それとも男性に奢ってもらうのは当たり前だと思っているのでしょうか。
それでは、とても自立した女性とはいえませんが。
大体、本人は意識が高いと思っているかも知れませんが、客側が符丁を使うのはダサイなんてことも、単に聞きかじって飛びついただけでしょう。
それで私はレベルが高いのでそんな男は相手にしないと。
本当に底が浅い。
なによりもまず、高級な寿司屋やレストランには自前でいくことです。
偉そうなことをいうのはそれからにしましょうね。
大きなお世話ですみません。
蛇足ですが、飲食関係の符丁として「あがり」、「がり」、「お愛想」がよく上げられます。
確かに、昔は寿司屋でこうした符丁を口して、通を気取る人が沢山いましたし、特に女の子を連れて、嬉しそうに教えているおじさんをよく見ました。
それが、上に書いたように、今ではダサイと考えられるようになったわけです。
しかし、符丁といっても、たとえば、「お愛想」なんて、誰でも口にしますし、お勘定よりも丁寧な言い回しと思われているのではないでしょうか。
だとすれば、そこまで目くじらを立てることもないでしょう。
本人たちも別に通ぶっているわけでもないわけですし。
そんなことで着信拒否やLineブロックされたらたまったものではありません。
まあ、私だったらこちらから付き合いを断りますが。
最後に、おまけとして、ひょっとしたら知っていたほうがいいかもしれない珍しい符丁をいくつかご紹介しましょう(飲食関係以外も含みます)。
・デパート関係
赤井さん、川中様 : 万引き犯や不審者。「赤井様、2階〇〇にお越しください」は、2階〇〇に万引き犯、もしくは不審者が現れたという意味。
・タクシー
大きな忘れ物 : 犯罪者や逃走犯。「大きな忘れ物をしたお客様がいまして、〇〇から乗った背の高い男性で…」などと、警察からの捜査協力など犯人の情報を無線で伝えます。
・寿司屋
兄・弟 : 兄は古いネタ、弟は新しいネタのこと。
・鉄道関係
アナウンスの「線路内に人が立ち入りました」は痴漢が出たという意味です(ただし、本当に線路に人が立ち入った可能性もありますが)。
では